武将紹介
◆典韋
曹操の護衛として活躍した武辺の人物。
その怪力と魁偉な風貌から、古代の豪傑「悪来」の名であだ名される。
宛城で張繍の夜襲を受けた際、押し寄せる敵兵の前に立ちはだかり、命を懸けて曹操を逃がした。
粗暴な言動や荒々しい外見とは裏腹に、人一倍忠節を重んじる人物である。
◆夏侯惇
字は元譲(げんじょう)。曹操とは従兄弟にあたり、お互い主従関係を超えた絶対の信頼を持っている。
呂布との戦いで矢を左目に受けるが、抜いた矢に刺さった自らの目玉を食らうほどの剛胆さを持つ。
普段は将として冷静沈着をに振舞うが、一人の武将として動く時は熱しやすい激情家としての一面をのぞかせる。
◆司馬懿
字は仲達(ちゅうたつ)。曹操に才能を見出され、再三の出仕命令を受けて軍師となる。
自尊心の高い激情家であるが、それをも抑えこむ智謀を自らの武器とした。曹操の下、魏の数々の勝利を演出したが、
その思想に触れるうちに、ある変化が生じていく。
◆孫尚香
孫堅の娘。孫策・孫権の妹にあたる。
明るく快活で、負けず嫌いな姫君。
武芸にも秀で戦場では真っ先に敵陣に突っ込んでいく男勝りな性格。
その武技と容姿の美しさから、「弓腰姫」とあだ名される。
◆陸遜
字は伯言(はくげん)。思慮深く、常に誠実を旨として振舞う清廉な将。
呂蒙と協力して関羽を撃破し、荊州の奪還に成功。
さらに夷陵の戦いでは大都督として呉軍を指揮し、策をもって劉備率いる蜀の大軍を破った。
少年のような快活さと、機知に富んだ聡明さを併せ持っている。
◆周瑜
字は公瑾(こうきん)。孫策とは義兄弟。容姿端麗だったことから「美周郎」の異名をとった。
不世出の将師で、赤壁の戦いでは都督として水軍を指揮し、曹操の大事を破った。
また、文芸や音楽などにも多彩な才を発揮した。流麗な物腰の裏に激しい情熱を宿している。
◆趙雲
字は子龍(しりゅう)。忠義に篤く、誠実な若武者
乱世に仕えるべき主を求め各地を歴訪した末に、劉備の人柄に惚れ込み臣下となる。
後に、蜀の五虎大将に数えられる。
性格は穏やかだが、戦場では大軍に対し単騎で斬り込むほどの闘志を示す。
◆関羽
字は雲長(うんちょう)。蜀の五虎大将の筆頭に挙げられる。
義を重んじ武に長けた稀代の英雄で、劉備、張飛と義兄弟の契りを結び、蜀の建国に尽力した。
長い髯を帝に「美髯公」とほめられ、それが通称となる。
備とはまた異なる人間的魅力で、敵味方問わず人を惹きつけた。
◆張飛
字は翼徳(よくとく)。劉備、関羽と義兄弟の契りを結ぶ。豪放磊落な生粋の戦士。
単騎による大喝一声で、曹操軍百万の追撃を退けるほどであった。
子供のように純粋だが、それ故やや短気で直情的に過ぎる傾向がある。
また、無類の酒好きでもあり、それが災いすることもあった。
◆呂布
字は奉先(ほうせん)。武芸を極め、弓馬に優れた猛将。
名馬赤兎馬を駆り、その鬼神の如き強さをもって「人中の呂布、馬中の赤兎」と称された。
義父の丁原を斬って董卓配下となるが、貂蝉への思慕からその董卓をも裏切った。
力に最大の価値を見出し、自らの力への自信から社会的倫理を顧みずに生きた漢。
◆貂蝉
舞姫。絶世の美女で、歌舞に優れていた。
司徒・王允のもとで実の娘同然に育てられる。
董卓の専横を憂う王允のため、董卓と呂布に近づいて、
「連環の計」を仕掛け、見事に二人の仲を裂くことに成功する。
可憐な容姿の中に秘めた強い意志と覚悟により、
英傑並みの熱さをもって乱世を生きた。